雑所得の経費は副業確定申告でどこまで計上できる?サラリーマンのやり方

副業確定申告

1.サラリーマンは副業の確定申告で経費を計上できる?

「副業で得た収入は雑所得で処理していいのか…」「サラリーマンの副業で経費はどこまで認められるのか…」

副業で得た収入をなんでもかんでも雑所得で処理するのはNGですし、すべての経費が認められるわけではありません。

そもそも経費が認められる所得と認められない所得がありますし、経費として認められるルールもあるので、副業が経費が認められる条件と雑所得の経費計上方法を徹底的に解説していきます。

副業の確定申告で経費はどこまで認められるのか?

副業の確定申告で経費はどこまで認められるのでしょうか?

経費を計上できる所得は雑所得など3所得

副業で使った必要経費が全て認められるのであれば楽ですが、サラリーマンの副業で経費が認められる所得は、雑所得・事業所得・不動産所得の3種類のみ

ですから、まずは副業で得た所得が10種類のどれにあたるのか確認する必要があるのです。

所得税法上の区分

種類 内容
1.利子所得 利子所得とは、預貯金や公社債の利子並びに合同運用信託、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得をいいます。
2.配当所得 配当所得とは、株主や出資者が法人から受ける配当や、投資信託及び特定受益証券発行信託の収益の分配などに係る所得をいいます。
3.不動産所得 不動産所得とは、土地や建物などの不動産、借地権など不動産の上に存する権利、船舶や航空機の貸付けによる所得をいいます。
4.事業所得 事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得をいいます。
ただし、不動産の貸付けや山林の譲渡による所得は、原則として不動産所得や山林所得になります。
5.給与所得 給与所得とは、勤務先から受ける給料、賞与などの所得をいいます。
6.退職所得 退職所得とは、退職により勤務先から受ける退職手当や厚生年金基金等の加入員の退職に基因して支払われる厚生年金保険法に基づく一時金などの所得をいいます。
7.山林所得 山林所得とは、山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得を いいます。
ただし、山林を取得してから5年以内に伐採又は譲渡した場合には、山林所得ではなく、 事業所得又は雑所得になります。
8.譲渡所得 譲渡所得とは、土地、建物、ゴルフ会員権などの資産を譲渡することによって生ずる所得、建物などの所有を目的とする地上権などの設定による所得で一定のものをいいます。
ただし、事業用の商品などの棚卸資産、山林、減価償却資産のうち一定のものなどを譲渡することによって生ずる所得は、譲渡所得となりません。
9.一時所得 一時所得とは、上記1から8までのいずれの所得にも該当しないもので、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外のものであって、労務その他の役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。

例えば次に掲げるようなものに係る所得が該当します。

(1) 懸賞や福引の賞金品、競馬や競輪の払戻金
(2) 生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金
(3) 法人から贈与された金品

10.雑所得

雑所得とは、上記1から9までの所得のいずれにも該当しない所得をいいます。

例えば次に掲げるようなものに係る所得が該当します。

  1. (1) 公的年金等
  2. (2) 非営業用貸金の利子
  3. (3) 副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)

出展:国税局ホームページNo.1300 所得の区分のあらまし

よって、経費が認められる所得認められない所得は

経費が認められる所得

・不動産投資
・事業所得
・雑所得
アフィリエイトやせどりなどの在宅の副業

経費が認められない所得

・給与所得
アルバイトやパートでダブルワークした給与
・譲渡所得
株式投資
・配当所得
株式投資

なので、当てはめればどの所得に該当するのか一目瞭然ですが、非常に分かりにくいのがFXで得た利益。

譲渡所得や配当所得に該当しそうですが実際は雑所得に該当するのです。

分からないから、他の所得に当てはまらないから雑所得でいいやという考え方は、危険なのでただちにやめましょう。

事業所得として認められるとメリットが多い

アフィリエイトなど在宅できる副業で得た所得が、事業所得として認められると

  • 給与所得と事業所得の通算
  • 最大65万円の青色申告特別控除
  • 赤字が出た場合の損失繰り越し
  • 青色事業専従者の特例
    →家族に副業で得た収入を給与として支払える(経費扱い)
  • 30万円未満の少額減価償却資産の特例

などのメリットが受けられるのでおすすめ。

ただし、誰でも全員事業所得として認められるわけではありません。

副業で得た収入が事業所得と認められる必要がありますが、副業の収入が本業以下で、空き時間や週末を利用して副業しているのであれば事業所得として認めらることはないでしょう。

事業所得として認められるためには

  • 自らリスクを負って事業を行う
  • 利益を追求しているかどうか
  • 反復して事業を継続している

がが全て認められなければならないのです。

つまり、それ相応に時間と労力を割き、かつ利益を生み出すために継続して事業を営み、社会的に見て事業と認められれば副業ではなく事業ということになりますが判断基準があいまいで行き違いが多発しています

事業所得として申告しても税務署から雑所得に修正するよう指導が来ることが、日々繰り返されているのです。

アフィリエイトのように、副業の所得が本業より高額になった場合は事業所得として認められる可能性が高くなるのでチャンスがあれば、副業で個人事業主を目指してみてください。

個人事業主なら合法的に節税対策できるのでマジおすすめです。

副業の確定申告で雑所得の経費を計上できる条件は?


副業で得た収入はほぼ雑所得に該当することが判明しましたが、確定申告で経費を計上できる条件は何かあるのでしょうか?

経費になるかは雑所得のための費用かどうか

雑所得の経費でも、認められるもの・認められるないものが当然あります。

雑所得で必要経費にできるのは

  • 売上原価その他総収入金額を得るため直接要した費用
  • その年に生じた一般管理費とその他業務上の費用

の2つ。

転売やせどりのよう物を仕入れて販売する仕入費が該当しますし、私のようなアフィリエイターならパソコンやモニター、フリーのカメラマンならデジカメやビデオカメラが該当します。

副業のため借りているワンルームマンションや倉庫は経費として計上できますが、ローンで購入した自宅で仕事をしている場合のローン部分は、経費として計上できないので注意してください。

(ローン部分ではなく自宅の共益費部分は計上可能)

次に、経費になり得るものとなり得ないものを見ていきましょう!

経費として計上できる

・消耗品費
・仕入費
・発送費用
・梱包費
・旅費交通費
・通信費
・広告宣伝費
・家賃や賃貸料
・水道光熱費

経費として計上できない

・プライベート用のための費用
・医療費
・生命保険料

毎日着る私服を経費で落とすことができれば生活が楽になりますが、副業によって服の扱いが異なるので注意してください。

衣服を経費にできるかどうかは業務上必要かどうかで決まります。

歌手や有名人が着るステージ衣装は消耗品費ですし、業務で着る必要がある作業服も消耗品ですが、普段着る衣服は業務上必要とはいえないので、経費にすることは難しいでしょうね。

なお、減価償却という科目を使えば、自宅の一部を経費として計上することもできますが、かなり難易度が高いため個人では算定が困難で、税務署に認めてもらうのも難しい。

素直に税理士さんに相談するのがいいでしょうね。

経費かどうか微妙な費用は家事関連費

在宅で副業をやっていると副業のためだけに使う経費よりも、普段の生活にも使っている経費のほうが多いですよね。

たとえば、賃貸料や水道光熱費、ガソリン代が思い浮かぶのではないでしょうか?

私自身も自宅の一部をオフィスにしていますが、水道光熱費や通信費、自家用車のガソリン代や維持費用は何割を副業で使ったか計算して経費として計上しています。

このような微妙な費用は家事関連費と呼ばれており、

  • 部屋の面積
  • 使用時間
  • 走行距離

で按分して経費として計上する必要があるのです。

経費かプライベートな支出か分からないから全部経費にしてしまうという考えは危険ですよ?

なぜなら、経費を正しく計上できているかどうか分かるのは、計上した時ではなく、税務調査に入られた瞬間なのですから

また、所得を低く見せるため経費でないものまで経費として計上する行為は立派な脱税行為。

税務調査で悪質と判断された場合は、追加で税金を取られる可能性があるので注意てくださいね。

素人だから分からなかったは通用しないので、分からないことがあれば専門家である税理士さんに聞いてみるのがベストですよ!!

会社員は副業の所得が20万円以下なら確定申告不要?

会社員が副業で得た所得が20万円以下であれば確定申告は不要という噂がありますが、本当なのでしょうか?

所得が20万円以下なら確定申告は不要

副業で得た所得が20万円以下であれば確定申告は【基本的】に不要ですが、所得という聞きなれない言葉に戸惑う人は多いのではないでしょうか?

確定申告しなければならないのは収入が20万円を超えた時ではなく、収入から経費を差し引いた所得が20万円を超えた時

収入と所得は意味合いが違うので注意してください。

所得が20万円を超えた場合に確定申告の義務が生まれるので、20万円ルールとか呼ばれていますよね。

所得=収入ー経費

ただし、20万円ルールは所得税法上の特別規定。

住民税は前年の所得をベースに計算される仕組みなので、結局は所得の金額が20万円以下でも確定申告した方が楽。

確定申告時に住民税を申告しなかった場合、居住している市町村に出向いて前年度の所得を申告しなければならず、再度、申告に必要な書類を揃えるのは二度手間なのです。

確定申告しないと逆に損してしまうケース

20万円ルールにも落とし穴があるので要注意です。

所得が20万円以下でも

  • 年末調整で控除しきれない経費がある
    医療費、ふるさと納税、雑損控除を受ける場合
  • 還付がある
    バイト先でも源泉徴収された
    年の途中で退職した・転職した

場合は、確定申告しておかないと逆に損をすることがあるので見逃さないようにしてください。

確定申告はせっかく稼いだ所得を吸い取られる義務と捉えるのではなく、自分たちにとって都合のいいこともあるということを理解しておきましょう!

副業したらいくら税金がかかるのか?

収入から経費を差し引いた所得が20万円以上あれば確定申告しなければなりませんんが、結局のところ、どれぐらい税金を取られるるのか気になりますよね?

対比表のように目に見えるモノがあれば良いのですが、同じ所得でも申告方法で税金はまるっきり違いますし。

つまり、場合によりけりということなので、freeが無料提供している副業の税額診断で税額シミュレーションしてみるのがベスト。

一度納税してしまった税金はなかなか取り返えせないので、副業を始めたら合法的に節税できる方法も学んでおくのがよいでしょう!

会社員が副業の確定申告で経費を計上するやり方は?

会社員が副業の確定申告で経費を計上するには、具体的にどうすればいいのでしょうか?

経費を計上するには領収書の収集から

副業で得た収入から必要経費を差し引いた所得が20万円を超えていたら、いよいよ確定申告準備の始まりです。

まずは、副業に必要な経費を使いましたという証明をする必要があるので、領収書を集める作業から始めましょう!

やり方は職場でやっているのとまったく同じ。

出張に行った際はタクシーや公共交通機関や宿泊代の領収書を、職場で必要なものを代行して購入した場合は請求書と納品書を合わせて保管しておくのです。

その際

  • 宛名は正しいか?
  • 摘要欄に使用目的が書かれているか?
  • プライベートに支出したものではないか?

を確認する必要があります。

本格的に副業を始めるなら、専用の出入金口座をひとつ作っておくのがおすすめ。

専用口座にクラウド会計システムを連携すれば、わざわざ記帳に行く必要はありませんし(もちろん都度ネットバンキングする必要もありません)、自動で取引を吸い上げてくれるので手間が省けます。

領収書など経費証票は5年(青色申告は7年)保管する必要があるので、なくさないようにしてくださいね。

私は年度ごとのバインダーにファイリングしていますが、税務調査が入るようないざという時、すぐに提出できるよう工夫しています。

ちなみに、水道光熱費やガソリン代などの家事関連費は、根拠となる事業割合の計算に使用した過程を残しておく必要があります。

私は、計算過程を書いた紙を失くしてしまい税務職員に一度怒られたことがあります。計算根拠を覚えていたので事なきを得ましたが…。

青色申告のメリット・デメリット

せっかく稼いだ所得を税金で取られたくなれば、簡易的な帳簿で済ませられる白色申告よりも青色申告がおすすめ。

白色申告に比べて帳簿書類が複雑ですが、クラウド会計ソフトに丸投げすれば問題もありませんし、デメリットよりもメリットの方が多いのでやらない手はありません。

ただし、副業で青色申告を行うためには副業ではなく事業活動だと認めてもらう必要があります。

  • 労力を割いている
  • 利益を追求している
  • リスクを負っている

辺りは副業でも事業でも同じですが、社会通念上事業である…と認めてもらうことがもっとも難しい箇所なのです。

自分の都合のいいように自己判断しても税務署で蹴られるだけなので、それ相応の準備が必要です。

ひとりで対応できそうになければ、税理士さんに相談してみてはいかがでしょうか?

白色申告

比較的簡易な方法で記帳し申告する方法
・メリット
事前申請の手続きが不要
納品書や請求書の控えがあれば記帳できる
・デメリット
特別控除を受けることができない
赤字を繰り越せない

青色申告

白色申告でない方法を青色申告という。
・メリット
最大65万円の特別控除
・デメリット
白色申告に比べ帳簿が複雑

青色申告の最大のメリットは65万円分の特別控除が受けられること。

65万円分の特別控除があるのとないのとでは運での差ですが、所得からまるまる65万円差し引かれるわけではありませんので。

参考までに。

取引の記帳

雑所得であれ事業所得であれ所得を計算するためには、何らかの帳簿を用意して収入と経費を記録していく必要があります。

いわゆる記帳とよばれるもので、白色申告をするのであればExcelや無料で提供されているフリーソフトで十分ですが、青色申告するのであれば(クラウドの会計ソフト)が必要になります

私自身、青色申告を開始した当時、Excelベースのフリーソフトを使わせてもらっていましたが、使い方が分からなかったりエラーが起こったりしても、いっさい質問することができなかったので挫折しました。

多少費用はかかりますが、専用口座を用意して会計システムを自動連携してしまうのが手間が省ける最終兵器なのです。

確定申告書を作成する

すべての取引を記帳し終わって、収入や経費などの必要な書類が揃ったら確定申告書を作成していきましょう!

昔から使われている紙ベースの確定申告書を使う場合、どこに何を記入すればいいのか迷いますが、e-TAXや確定申告書作成コーナーを利用すれば入力個所で迷うことはまずありません。

・e-Tax
国税局が管理する申告や納税に係るオンラインサービス、ただし利用するには、所轄の税務署に電子申告書等開始届出書を提出する必要あり・確定申告書作成コーナー
画面の指示に従って金額を入力していけば、申告書が作成できる便利ツール。お年寄りや女性でも問題なく使える、同じく国税局が管理

2月15日から3月15日の確定申告期にe-Tax(電子申告)特設会場が設けられるので、税務職員さんからe-Taxの操作の手ほどきを受けることも可能

ただし、確定申告の繁忙期は順番待ちでものすごい行列&待ち時間が発生するので、私は2月15日までに確定申告することをオススメしています。

余裕がない繁忙時よりも閑散期に手ほどきを受けた方が、お互いにとってメリットがあるからです。

※e-Taxは事前登録が必要ですが、確定申告書作成コーナーは誰でも利用できます。

所轄の税務署に申告

必要箇所の記入(入力)が終われば、所轄の税務署に提出する運びとなります。

e-Taxであれば入力後に送信を押せば完了ですし、確定申告書作成コーナーで作った場合は必要書類を打ち出せば完了です。

副業の経費は確定申告でどこまで計上できるかまとめ

最後に、雑所得の経費は副業の確定申告でどこまで計上できるのかまとめておきます。

・ああああ
・いいいい
・うううう
・ええええ
・おおおお

サラリーマンの副業がひとつの事業と認められて、事業所得として確定申請することができれば、様々な節税対策が取れますが誰でも認められるわけではありません。

事業所得として無理やり押し込んでも、突き返されることは目に見えているので税理士さんに相談してはいかがですか?

分からない場合は自己判断せず専門家に聞いてみるのが確定申告時のキモ。相談した額に見合うだけの節税効果を得られるかもしれませんよ♪

【参考記事】
副業の確定申告
サラリーマンの副業おすすめ

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